断乳はすごく大変、て聞くけど本当?

断乳しようと思うけれど、すごく大変だと聞きます。
夜中泣き止まなかったりとか。
やれるか心配・・

確かに断乳は大変だと思います。
でも断乳のやり方によっては、赤ちゃんがすごく成長するんですよ。
その成長の変化を見て、ママパパはびっくり。
やって良かった〜!と言われます。
やり方次第です!
おすすめしない断乳方法
- ある日突然、断乳を始めてしまう
- 胸に顔を描いたり、カラシを塗ったりして赤ちゃんをびっくりさせる
授乳は、生まれてからずっと赤ちゃんと一緒に過ごしてきた「安心で安全な居場所」です。
それなのに、ある日突然おっぱいに顔が描かれていたり、「美味しいおっぱい飲みたいな」と口に含んだ瞬間に辛い味がしたりしたら…。
赤ちゃんはどう感じるでしょうか。
- 怖い
- 悲しい
- 不安
- 疑い
赤ちゃんにとって泣くことは、気持ちを伝える唯一の方法。
だからこそ、驚きや悲しみを感じたときには、ひたすら泣き続けるしかないのです。
おすすめの断乳方法
一方おすすめの断乳方法です。
断乳の方法はいくつもありますが、私が大切だと考えているのは次の2つです。
- 子どもができる限り納得できるように、断乳前からしっかり話していくこと
- 乳房をきれいな状態で終わらせること
1. 子どもに気持ちを伝えること
子どもは小さくても、たくさんのことを感じ、考えています。
これまで多くの断乳のお手伝いをしてきましたが、「子どもの気持ちを軽んじてはいけない」と毎回学ばされます。
断乳前準備
断乳は「一方的にやめる」ものではなく、しっかり子どもに伝えていくことが大切です。
そのため、少なくとも2週間前から真剣に話し始めることをおすすめしています。
例えば、
「もうすぐオッパイとバイバイしようね」
「でもママはあなたが大好きだよ。いっぱいギューしようね」
特に「ママは大好きだよ」というフォローは忘れずに。
子どもは聞いていないように見えても、しっかり聞いています。
話を始めると、ぐずり・後追い・授乳の頻度増加・体調を崩すなど、さまざまな変化が出ることもあります。
それだけ大きなショックを受けているということ。どうかすべて受け止めてあげてください。
そして、一度「断乳を始める」と子どもに伝えたら、後戻りはしないこと。
だからこそ、この2週間は子どもへの準備期間であると同時に、ママ自身への心の言い聞かせの期間でもあります。
(実際、いざ断乳が始まると切なくなる方はとても多いのです…)
断乳スタート後
断乳を始めたら、絶対に母乳をあげないことが大切です。
お胸が見えないように、着替えやお風呂のときも工夫してあげてください。
赤ちゃんは「もしかして、またおっぱいがもらえるかも」と期待して、あの手この手で交渉してきます。
泣いたり、触ってきたり、授乳クッションを引きずって持ってきたり…。
そんなときこそ、しっかり気持ちを伝えてあげましょう。
たとえば、
- 「おっぱいはバイバイしたね」
- 「欲しくなってきたんだね」
- 「でも一緒に頑張ろうね」
- 「我慢して偉いよ」
- 「ママがいっぱいギューするよ」
- 「○○ちゃん、大好きだよ」
こうして赤ちゃんの気持ちを代弁したり、寄り添った言葉をかけてあげることで、赤ちゃんは「悲しい気持ちをママが受け止めてくれている」と感じます。
同じ泣き方でも、ただ「欲しい」と訴えている泣き方と、ママに受け止めてもらいながら涙を流す泣き方では、まったく違うものになります。
もちろん泣いて訴える時間はありますが、多くの赤ちゃんはおよそ2日ほどで大きな変化を見せてくれることがほとんどです。
この内容は後ほど述べますね。
2. 乳房をきれいな状態で終えること
もうひとつ大事なのは、ママの体のケアです。
断乳後には乳腺炎を起こすリスクが高くなりますし、乳房の状態によっては今後の乳がん検診への影響も考えられます。
そのため私は、断乳の2週間ほど前に一度、母乳マッサージを受けることをおすすめしています。
そこで母乳のつまりがないか、スムーズに断乳を始められる状態かを確認してから、予定した日程に進むと安心です。
もちろん断乳をスタートした後も、母乳マッサージや搾乳を行い、お胸が綺麗に終われるようにした方がいいです。乳腺が閉じてしまうと母乳は出なくなり、詰まりやしこりがある場合は残してしまうことになるの時期は大事です。
赤ちゃんの変化
では、おすすめの方法で断乳をした赤ちゃんたちは、どんなふうに変化するのでしょうか?
1. 言葉がぐんと発達する
これまでは「お腹すいた」「眠い」「喉が乾いた」「寂しい」「遊んで」など、すべての欲求を母乳で満たしてきました。
(母乳って、本当に最強のアイテムですよね!)
でも母乳がなくなると、ママに伝わらなければわかってもらえません。
だからこそ、赤ちゃんは一生懸命に言葉にしようとします。
今までたくさん聞いてインプットしてきたので、あとはアウトプットするだけ。
驚くほどおしゃべりを始める子も多いのです。
赤ちゃん自身も「母乳は終わったんだ」と納得するから、次のステップに進めるんですね。
2. 食べることに強い興味を持つ
母乳は栄養満点。その母乳をたっぷり飲んできた赤ちゃんだからこそ、やめた後はお腹がすきます。
「やけ食い?!」と思うほど食べることもあります(笑)。
でもこれは自然なこと。食べることへの興味が一気に広がるタイミングです。
この時期は「かわいそうだから…」とお菓子やジュースを与えるのは控えてくださいね。
今まで手をつけなかったお肉や野菜、豆、きのこ類などを、驚くほどモリモリ食べるようになります。
数日後には「こんなに食べて大丈夫ですか?」と、ポンポンに膨らんだお腹を心配して相談されるママもいるほどです(笑)。
新しい食べ物に出会い、赤ちゃんはまた一歩前へ進みます。
3. 「話を聞いて我慢できる子」だと実感する
断乳前に「もうおっぱいはやめようね」と伝えても、本当に理解しているのかな…と不安になりますよね。
でも実際に始めると、赤ちゃんがちゃんと聞いていたことに気づきます。
- 「おっぱいやめたよね」と声をかけると胸元に手を入れるのをやめる
- 飲みたくても胸から顔をそらして我慢する
- 「頑張ってるね」と声をかけると泣きやみ、そのまま眠りにつく
こんな小さな体で、大好きなおっぱいとバイバイするために一生懸命頑張る姿に、感動して涙するママやパパもたくさんいます。
断乳はただ「母乳をやめること」ではありません。
赤ちゃんの心の大きな成長を促し、家族にとっても大切な節目になります。
家族みんなで一緒に取り組めば、大きな山を越えたあとに、我が子の驚くような成長を目の当たりにできるはずです。
断乳を、家族の大イベントとして楽しんでみてください。
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